依頼で作ったEAの著作権はどうなる?納品物とサポート範囲を開発工房が整理

※免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。FX取引にはリスクが伴い、投資元本を失う可能性があります。投資判断はご自身の責任において行ってください。

依頼で作ったEAの著作権はどうなる、納品物とサポート範囲を当社 EA CreatorsLAB が開発工房として整理します。「ソースコード (mq4/mq5) はもらえるか」「第三者に販売していいか」「他社EAの改造は合法か」「契約書に何を書くべきか」、EA外注で最もトラブルになりやすい著作権・納品物の論点を、契約3パターン+納品物の差+10項目チェックリスト+当社ポリシーで総合解説します。本記事は教育コンテンツで、具体的な契約は弁護士相談を推奨します。投資判断は自己責任で。

▦ この記事の結論
  • EAの著作権は契約で明記しない限り開発元に帰属 (法的原則)。
  • 契約3パターン: 基本ライセンス / 著作権譲渡 / 限定ライセンス
  • 納品物の差: ex4/ex5 (基本) vs mq4/mq5 (オプション)。ソース納品は当社+¥5,000。
  • 第三者販売・配布は基本ライセンスでは不可、別契約 (+¥30,000+) が必要。
  • 他社EAの改造は著作権者の許諾が必要。無断改造は著作権侵害。
  • 当社ポリシー: 基本ライセンス + ex4/ex5 + 30日無償保証 + 第三者販売は別契約。
  • 依頼者が損しないチェックリスト10項目で契約前確認。
  • 本記事は教育コンテンツ。具体契約は弁護士相談推奨。過去実績は将来を保証しません。
目次

EA制作の著作権は法的に誰のものか

EA制作の著作権は「契約で明記しない限り開発元 (作った人) に帰属」するのが法的原則です。日本の著作権法では、ソフトウェアを含む著作物の権利は「作成した時点で著作者に発生」し、依頼者に自動的に移転しません。

多くの依頼者は「自分が費用を払ったから自分のもの」と誤解しますが、これは法的に正しくありません。費用を払って得たのは「成果物の利用権」であり、著作権そのものは別の契約で明示的に譲渡しない限り開発元保有です。EA外注では契約書 (またはココナラ等のサービス規約) で著作権の扱いを忘れず確認してください。

著作権は「複製権・配布権・改変権・公衆送信権・上演権」など複数の権利の束です。「著作権譲渡」と一言で言っても、これら全ての権利を一括譲渡する場合と、特定権利のみ譲渡する場合があります。EA外注では「自社運用権」「第三者販売権」「改変権」のどれを取得するか個別判断が必要です。

EA著作権の契約3パターン 製図風イラスト
著作権の契約3パターン

EA著作権の契約パターン3型

EA著作権の契約は「基本ライセンス / 著作権譲渡 / 限定ライセンス」の3パターンに集約されます。それぞれ「依頼者の権利範囲」「開発元の権利範囲」「費用感」が大きく違います。

契約型依頼者の権利開発元の権利費用
基本ライセンス自社運用のみ (独占的)著作権保有 (同等品再販可)標準価格
著作権譲渡全権利取得 (販売・改変・配布)権利失う (同等品作成も制限)1.5〜2倍
限定ライセンス特定権利のみ (例: 第三者販売権)他権利保有+30-50%

基本ライセンス契約 (最多パターン)

EA外注で最も一般的なのが基本ライセンス契約。依頼者は「自社運用のみ独占的に使える権利」を取得し、開発元が著作権を保有します。利点は標準価格で済むこと、欠点は「第三者販売や大幅な改造ができない」「同じロジックのEAが他社向けに販売される可能性」がある点です。

当社の基本ライセンスは「依頼者の独占運用権 + 同等品の他社販売は当社が控える紳士協定」を基本としています。完全な独占を求めるなら著作権譲渡 (下記) を選択してください。

著作権譲渡契約 (完全独占)

著作権譲渡契約は依頼者が全権利を取得する形。販売・改変・配布・公衆送信の全てを依頼者の判断で行えます。代わりに費用が基本ライセンスの1.5-2倍になり、当社が今後そのロジックを使ったEAを作れなくなる制約が発生します。

限定ライセンス契約 (オプション選択)

限定ライセンス契約は特定権利のみ追加取得する形。例: 「基本ライセンス + 第三者販売権」のみ、「基本ライセンス + 改変権」のみ、等。費用は基本の+30-50%程度で済み、必要な権利だけ取得できる柔軟性があります。

EA納品物に何が含まれるか (ex/mq の差)

EA納品物は「ex4/ex5 コンパイル済みファイル (基本) + 簡易説明書 (基本) + mq4/mq5 ソース (オプション)」の3要素で構成されます。基本はex4/ex5のみ、ソース納品は別オプション扱いが業界標準。

EA納品物のバイナリ vs ソース比較 製図風イラスト
納品物 ex4/ex5 (基本) vs mq4/mq5 (オプション)
ファイル形式中身改変可否納品扱い
ex4 / ex5コンパイル済みバイナリ不可 (実行のみ)基本納品
mq4 / mq5人間可読のソースコード可 (再コンパイル可)オプション (+¥5,000)
簡易説明書 (PDF)設定パラメータ・推奨運用参照のみ基本納品
設計仕様書 (PDF)詳細ロジック解説参照のみオプション (+¥3,000)
バックテスト結果 (HTML)MT4/MT5 標準形式参照のみ基本納品

基本納品 (ex4/ex5) のみだと将来の改変・別開発者への引き継ぎが困難になります。長期運用予定なら mq4/mq5 ソース納品をオプション選択することを推奨します。コスト+¥5,000で将来の柔軟性が大きく上がります。

EAソースコード納品の重要性と費用

ソースコード (mq4/mq5) 納品は「将来の改変権 + 別開発者引き継ぎ可能性 + 透明性確認」の3点で重要です。基本は+¥5,000程度で取得できる安価なオプションで、長期運用するなら必須です。

  • 改変権の確保: ロジック微修正・パラメータ最適化を自由に
  • 別開発者への引き継ぎ: 元開発者と連絡取れなくなった場合のリスク低減
  • 透明性確認: 隠れた認証・バックドア等がないか検証可能
  • バージョン管理: 自分でビルドし直して微修正版を作れる
  • 学習価値: MQL学習教材として使える

ソース納品しないEAは「ブラックボックス」状態で、依頼者は中身を確認できません。開発元の連絡が途絶えれば修正不能。長期運用 (1年以上) を想定するならソース納品を強く推奨します。

注意点: ソース納品 = 著作権譲渡ではありません。ソースは取得しても基本ライセンスのままで、第三者販売や大幅な改変・再配布には別途権利が必要です。「ソースもらえたから何でもできる」は誤解です。

ソースの有無が「将来の自由度」を決める

ソースコード(mq4/mq5)を受け取るかどうかは、目先の数千円の差以上に、EAの「将来の自由度」を左右します。コンパイル済みのex4/ex5だけでは、パラメータの調整はできても、ロジックそのものの修正や機能追加は一切できません。相場環境が変わってEAに手を入れたくなったとき、ソースがなければ何もできず、最悪は作り直しになります。

とくに、長く運用する予定があるEAや、自分で少しずつ改良したいEAは、最初からソース納品を付けておくのが賢明です。後から「やはりソースが欲しい」と頼んでも、開発者と連絡が取れなくなっていれば手遅れになります。数千円の追加費用は、将来どんな相場でもEAを手直しできる「保険」だと考えると、決して高くありません。

EAの第三者販売・配布の権利範囲

第三者販売・配布の権利は「基本ライセンスでは不可、別契約 (+¥30,000+) または著作権譲渡が必要」です。「自分で買ったEAだから自由に売れる」は誤解で、著作権者 (開発元) の許諾なしの再販は著作権侵害になります。

行為基本ライセンス著作権譲渡追加契約
自社運用不要
第三者販売 (有償)×+¥30,000+
第三者配布 (無償)×+¥15,000+
大幅な改変×+¥10,000+
パラメータ調整不要

基本ライセンスで第三者販売した場合のリスク: 著作権侵害として開発元から差止請求・損害賠償請求の対象になり得ます。実害が大きいので、再販を予定するなら契約段階で第三者販売権の取得を明示してください。

「利用権」と「著作権」を切り分けて理解する

第三者販売でつまずく人の多くは、「お金を払ったのだから自由に使えるはず」と考えています。しかし制作物の世界では、支払いで得られるのは原則「自分で使う権利(利用権)」であり、「コードを所有し再配布する権利(著作権)」は別物です。この2つを混同すると、良かれと思って知人に配布したり転売したりして、思わぬトラブルに発展します。

逆に、この線引きさえ理解しておけば、「自分は何をしたいのか」から逆算して必要な契約を選べます。自分の運用だけなら基本ライセンスで十分ですし、販売や独占をしたいなら最初から第三者販売権や著作権譲渡を契約に含めます。トラブルのほとんどは、契約時にこの確認を怠ったことから生まれます。曖昧なまま進めず、利用権と著作権の範囲をあらかじめ文章で残しておくことが、後悔しないEA外注の、何よりも大切な基本になります。

既存EAの改造と著作権 (他社EAを改造する場合)

既存EA (他社製) の改造は「著作権者 (元開発元) の許諾が必要」です。無断改造は著作権法の「翻案権」侵害に該当します。

  • NG1: 他社EAを無断で改造・改変
  • NG2: 他社EAをリバースエンジニアリングしてロジックを盗用
  • NG3: 他社EAの認証 (DLL認証等) を回避する改造
  • NG4: 他社EAを基に派生品を作って販売
  • OK1: 自作EAの改造 (自分の著作物だから自由)
  • OK2: 他社EAの改造 + 著作権者の許諾あり
  • OK3: パラメータ調整 (改造ではない、契約で許容範囲)

当社では「他社EAの無断改造」「認証回避」「規約違反改造」はお断りしています。改造依頼時は (a) 元開発元の許諾書、または (b) 自作EAであることの証明、を依頼者から提示いただきます。これは当社が著作権侵害に巻き込まれないための保護策です。

当社EA CreatorsLABの著作権・納品物ポリシー

当社のポリシーは「基本ライセンス + ex4/ex5 + 30日無償保証 + 第三者販売は別契約 + 他社EA改造はお断り」です。透明性とトラブル回避を最優先しています。

項目当社ポリシー
基本契約型基本ライセンス (依頼者の独占運用権)
基本納品物ex4 (MT4) or ex5 (MT5) + 簡易説明書 + バックテスト結果
ソース納品+¥5,000で mq4/mq5 納品 (改変権付与)
第三者販売権+¥30,000-50,000の別契約
著作権譲渡基本価格の1.5〜2倍
保証納品から30日間の無償不具合修正
改造依頼自作EA or 許諾書あり他社EAのみ、無断改造・認証回避はお断り

EA著作権で依頼者が損しないチェックリスト10項目

依頼前に以下10項目を契約書または合意事項で確認することで、後のトラブルを大幅に減らせます。

  • Check 1: 著作権の帰属 (開発元 or 依頼者)
  • Check 2: 依頼者の利用範囲 (自社運用のみ or 第三者販売可)
  • Check 3: 納品形式 (ex4/ex5 vs mq4/mq5)
  • Check 4: ソース納品の有無と費用
  • Check 5: 改変権の有無 (パラメータ調整は可か、ロジック変更は可か)
  • Check 6: 開発元の同等品再販制限 (紳士協定 or 契約明記)
  • Check 7: 保証範囲・期間 (動作不良修正は何日以内まで)
  • Check 8: 機能拡張・大幅改変の追加費用
  • Check 9: 仕様書の正式合意 (Step 2 完了の証拠)
  • Check 10: トラブル時の対応窓口・連絡先

これら10項目をココナラのチャットやメールで明文化しておけば、後で「言った言わない」のトラブルを避けられます。特にCheck 2 (利用範囲) と Check 4 (ソース納品) は最も誤解が多いので、依頼前に忘れず確認してください。

EA著作権・納品物についてよくある質問

EA制作で費用を払ったら著作権は自分のものですか?
いいえ。日本の著作権法では「契約で明記しない限り開発元に帰属」が原則。費用を払って得たのは「成果物の利用権」で、著作権そのものは別契約で譲渡しない限り開発元保有です。多くの依頼者が誤解しているポイントです。
ソースコード (mq4/mq5) はもらえますか?
基本納品はex4/ex5 (コンパイル済み) のみです。ソース納品はオプション扱いが業界標準で、当社では+¥5,000で mq4/mq5 を納品します。長期運用予定ならソース納品を強く推奨します。
買ったEAを他人に売ってもいいですか?
基本ライセンスでは不可です。第三者販売・配布は著作権者の許諾が必要で、当社では+¥30,000-50,000の別契約。無断販売は著作権侵害として差止請求・損害賠償請求の対象になり得ます。
パラメータ調整は自由にできますか?
はい、基本ライセンスの範囲内で自由です。パラメータ調整は改変ではなく「運用設定」扱いで、当社の基本ライセンスに含まれます。ロジック自体の変更 (条件式の書き換え等) は改変権が必要です。
他人のEAを改造して使うのは合法ですか?
著作権者の許諾があれば合法、無断改造は違法 (翻案権侵害)。当社では「自作EA」または「許諾書あり他社EA」のみ改造依頼を受け付け、認証回避・規約違反改造はお断りしています。
開発元が同じロジックのEAを他社に売ることはありますか?
基本ライセンス契約では法的には可能です。当社では紳士協定として「同等品の他社販売は控える」方針ですが、完全な独占を求めるなら著作権譲渡 (基本価格の1.5〜2倍) を選んでください。
著作権譲渡と基本ライセンスの違いは?
著作権譲渡=依頼者が全権利取得 (販売・改変・配布自由)。基本ライセンス=自社運用のみの権利。費用は譲渡が基本の1.5-2倍、必要権利だけなら限定ライセンス (+30-50%) で柔軟調整可能です。
納品後に開発元と連絡取れなくなったらどうなりますか?
基本納品 (ex4/ex5) のみだと修正不能になります。ソース納品 (+¥5,000) があれば別開発者に引き継ぎ可能。長期運用予定なら忘れずソース納品オプションを選択し、ソースを安全な場所 (クラウド/ローカル両方) に保管してください。
契約書は必須ですか?ココナラのチャットだけでもいいですか?
ココナラのチャット履歴も法的証拠になります。ただし正式契約書を交わせる業者なら、契約書を推奨します。当社はココナラチャット + メール記録で合意事項を明文化、必要なら別途契約書PDF発行可です。
著作権関連で揉めた場合の対処は?
(1) まず開発元と直接交渉、(2) 解決しなければ消費者ホットライン (188) 相談、(3) 重大ならIT弁護士に相談 (相談料3-5万円程度)。本記事は教育コンテンツで具体的契約は弁護士相談を推奨します。当社は契約段階で著作権の扱いを明確化することでトラブルを未然防止しています。
▦ NEXT ACTION

EA著作権・納品物の次のステップ

※本記事は教育コンテンツ。具体契約は弁護士相談推奨。過去実績は将来を保証しません

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この記事を書いた人

EA・インジケーター制作工房『EA CreatorsLAB』の中の人。MQL4 / MQL5 でのオーダーメイド EA 制作、既存 EA・インジケーターの改造、オリジナルインジケーター制作、口座認証システム導入、TDS バックテスト代行を担当。

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